個別支援計画で立てた目標に到達するため、SST(ソーシャルスキルトレーニング)での支援を行います。
※SST(ソーシャルスキル・トレーニング)とは、社会で人と人とが関わりながら生きていくために欠かせないスキルを身につける訓練のことを指します。

SSTの一例

ロールプレイ

ロールプレイとは、役になりきって、ある特定の場面を演じることで、課題解決の手がかりを得る方法です。SSTの中でよく使われる手法です。
単に対処方法を理解するだけではなく、課題解決場面で実際の言葉を聞こえるように言ったり、相手の方を見ながら、あるいは身振り手振りを交えて伝えるなど、実際の日常場面でそのスキルを使えるように必要なことを学びます。
まずは先生が行う例を見て、そのあとに子ども自身で演じることで、困った場面でどう振舞えばいいのかを体験しながら身につけることができます。

整列ゲーム

子どもたちが何人かのグループに分かれて、「背の順」などのテーマに沿って並び替えをするゲームです。このゲームを通してテーマの意図を理解することや、他の子どもと並び替えをするために言葉にして伝えるなどのコミュニケーション能力の向上が見込まれます。
テーマは「誕生日順」など変えることで、他の子どもに質問する/答えるなど、見た目ではわからない、より多くのコミュニケーションが必要な状況にするなど、子どもの年齢や目的などによって調節していきます。

私は誰でしょう?ゲーム

参加者の一人が前に出て、言葉が書かれた紙を見ます。紙には「ゴリラ」「時計」「ペットボトル」など、動物や物の名前が書かれていて、前に出た人はそのものになり切ります。
他の参加者は、順番に質問していき、前に出た人はその質問に対して「はい」か「いいえ」だけで答えていきます。
紙に書かれたのが「時計」だったら、「生物ですか?」の質問には「いいえ」を、「家にあるものですか?」の質問には「はい」と答えます。
質問の意図をつかんで回答することや、うまい質問をすることなどを通して、言葉の意図や相手の考えていることなどを読み解いていく力を養って行くゲームです。

他にも「どんな場面で困るか」「相手のいいところを10個書こう」など、客観的に自分や他の子どもをとらえるスキルを学ぶ多種多様なSSTがあります。